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知ってるようで知らない砂糖の真実と上手な付き合い方

私たちが普段の食生活を送る中で、砂糖は意識せずともさまざまな食品に含まれており、知らず知らずのうちに多く摂取しています。

甘いお菓子や飲料はもちろん、意外にも調味料や加工食品にも砂糖が多く使用されています。

しかし、砂糖は適量を守ればエネルギー源として身体に必要な栄養素でもあります。

そこで今回は、日々の食生活の中でどのように砂糖が取り入れられているのか、その摂取量の管理方法、さらには砂糖の代替品として活用できるさまざまな甘味料について詳しくご紹介します。

是非最後までご覧ください。

意識せずに摂っている砂糖

日々の食事の中で、砂糖を直接そのまま食べるということは少ないかもしれませんが、実際には知らず知らずのうちに多くの砂糖を摂取しています。特に現代の食生活においては、私たちが日常的に口にする食品の多くに砂糖が使われているからです。

例えば、ケーキやアイスクリームなどの甘いスイーツ、清涼飲料水やジュースといった飲み物に砂糖が多く含まれているのは誰もが知っていることですが、それだけに限りません。意外に感じるかもしれませんが、私たちが毎日の食事で使う調味料にも砂糖が広く使われています。ドレッシングやマヨネーズ、さらには醤油やめんつゆ、顆粒だしなどの和風調味料にも、味のバランスを整える目的で砂糖が使用されていることが多いのです。そのため、意識せずに料理や外食を続けることで、砂糖の摂取量が知らぬ間に積み重なっていることがあります。

砂糖は甘みをつけるだけではなく、食品加工の場面で非常に重要な役割を果たしています。食品の鮮度を保つための保存料としての役割や、食品の乾燥を防ぎしっとり感を保つための保湿剤、さらには腐敗を防ぐ防腐剤としても機能しています。そのため食品業界において砂糖は極めて重要な成分であり、加工食品の製造には欠かせない存在となっています。

また砂糖は、人間が生まれながらにして好む傾向があると言われています。私たちは生まれつき甘味を美味しいと感じる味覚を持っており、世界中の多くの文化圏において、砂糖を用いた食品が好まれてきました。歴史を振り返れば、砂糖は世界の貿易を大きく動かした重要な商品でした。特に16世紀から19世紀にかけては、砂糖の生産地と流通ルートを確保するために各国が激しい争奪戦を繰り広げ、経済的・政治的な影響力をも持つ存在だったのです。

医学の分野においても、砂糖はかつて薬として利用されることもありました。その白く純粋な外見が「神秘的」かつ「貴重な」印象を与え、薬効があるものとして扱われていた時代もありました。イギリスでは、紅茶に砂糖を入れて飲むという習慣が生まれましたが、これは紅茶も砂糖も薬品として扱われていたことに由来するとされています。しかし実際には、この習慣は当時の貴族階級が自らの社会的地位や豊かさを示すための行動でもあり、やがてその習慣は社会全体へと広がっていきました。

このような背景を経て、現代において砂糖は単に甘味を与えるためだけではなく、生活に密接に結びついた食文化の一部となっています。しかし一方で、現代社会においては砂糖の摂取過多が問題視されるようになり、砂糖に対して「健康に悪いもの」「肥満や生活習慣病の原因になるもの」といったネガティブなイメージが広まりつつあります。

もちろん砂糖そのものが完全に悪いわけではありません。砂糖は身体のエネルギー源として非常に重要であり、適切な量を摂取する分には健康上の問題はありません。ただし、砂糖を過剰に摂取すると肥満や糖尿病、心疾患といった生活習慣病のリスクが高まることも科学的に指摘されています。そのため、私たちは砂糖を完全に避ける必要はありませんが、その摂取量を意識的に管理することが大切です。

原材料と栄養成分

食品のパッケージなどに記載されている「原材料」には、その食品を作るために使用された全ての材料が表示されています。この原材料の記載順は法律で決められており、食品中に占める重量割合の高いものから順番に記載されています。そのため、砂糖やブドウ糖果糖液糖などの甘味料が最初に表示されている場合は、その食品の主な原材料が砂糖であることを意味します。具体的な例として、チョコレートを挙げてみましょう。本来チョコレートはカカオ豆から作られますが、原材料表示においてカカオマスやココアバターよりも先に砂糖が記載されている場合、そのチョコレートの主成分は実はカカオよりも砂糖の割合が高いということになります。

もちろん甘さの好みや味覚の感じ方は人によって大きく異なり、砂糖が多く含まれている食品を全て避けなければいけないわけではありません。ただ、健康や体重管理のために砂糖の摂取量を気にしている方や、普段あまり砂糖の量を意識していない方にとっては、原材料表示を確認することは非常に効果的な方法です。自分が日常的に食べている食品のなかで、どのくらい砂糖が多く含まれているのかを客観的に理解し、意識的に食品を選択することで健康的な食習慣を維持しやすくなります。

さらに食品のパッケージには「栄養成分表示」という項目もあります。これは食品や飲料にどのような栄養素が含まれているかを具体的に数値で示したもので、健康的な食事をするためには重要な参考情報となります。砂糖の量を気にする際に特に注目すべき項目は「エネルギー(kcal)」と「炭水化物」です。炭水化物には「糖質」と「食物繊維」が含まれており、このうち糖質が実際に体内でエネルギーとして利用される成分です。食品表示では糖質の量が明記されていない場合もありますが、炭水化物の総量から食物繊維を差し引くことで、おおよその糖質量を把握することができます。

果物や野菜に含まれる糖質も炭水化物の一部ですが、これらは砂糖のような精製された糖分とは異なり、ビタミン、ミネラル、食物繊維など多くの健康的な栄養素が同時に摂取できるため、比較的健康的な糖質源と言われています。加工食品やお菓子に含まれる糖質よりも、自然由来の食品から摂取する糖質のほうが、身体への負担が少ない傾向にあります。

このように栄養成分表示を上手に活用しながら、意識的に食品を選ぶことで、砂糖の摂取量を適切な範囲内に維持しやすくなります。

自然由来の糖類と加工された糖類

糖類は大きく分けて「自然由来の糖類」と「加工された糖類」の2つに分類することができます。それぞれの特徴や摂取における注意点を詳しく見てみましょう。

まず「自然由来の糖類」とは、果物や野菜、乳製品などに元々含まれている糖分のことを指します。例えば、果物には果糖やブドウ糖が多く含まれており、りんごにはソルビトール、バナナやさつまいもにはマルトース、牛乳には乳糖という糖質がそれぞれ含まれています。これら自然由来の糖類は精製や加工が施されていないため、糖質以外にもビタミン、ミネラル、食物繊維などさまざまな栄養素を同時に摂取できるという大きなメリットがあります。身体がエネルギーとして必要とする糖質を自然な形で摂取しつつ、栄養バランスを整えることが可能になります。特にバナナやさつまいもなど甘みの強い果物や野菜は、間食や運動後のエネルギー補給として優れており、空腹感を満たしつつ栄養価も高いため、健康的な食習慣の一部として積極的に活用すると良いでしょう。

一方で「加工された糖類」とは、食品を製造・加工する過程で人工的に添加される糖分のことを指します。これは食品の甘みを増強したり、賞味期限を延ばすための保存性を向上させたりする目的で使用されます。清涼飲料水、スポーツドリンク、菓子類、パン、ジャム、加工調味料など日常的に私たちが口にする多くの加工食品に含まれており、現代の食生活には欠かせない存在となっています。また、はちみつやメープルシロップといった天然由来の甘味料であっても、加工食品や料理の材料として後から追加される場合は「加工された糖類」に分類されます。こうした加工された糖類は、摂取する際にほかの栄養素があまり含まれていないことが多く、糖質が体内に急速に吸収され血糖値の急激な上昇を引き起こすことがあります。

加工された糖類を日常的に過剰摂取すると、肥満や2型糖尿病、心疾患などの生活習慣病のリスクが高まる可能性があるため、摂取量の管理には注意が必要です。砂糖が大量に含まれている飲料や菓子類を頻繁に摂取することは避け、なるべく栄養バランスの取れた自然な食品を選ぶよう心がけることが推奨されます。

砂糖の摂取量をコントロール

日々の食生活において糖質、特に砂糖の摂取量を意識的にコントロールすることは、長期的な健康維持や病気予防にとって非常に重要な要素となります。世界保健機関(WHO)は、砂糖の摂取量を1日の総摂取カロリーの5%未満に抑えることを推奨しています。具体的には、成人の場合、1日に2000kcalを摂取するならば、砂糖は約25g未満に収めるのが理想的ということになります。この量は砂糖小さじ約6杯分に相当します。

しかし、現代の食生活において砂糖の摂取を完全に排除することは容易なことではありません。特に加工食品や外食を頻繁に利用する場合には、気づかないうちに推奨量を超える砂糖を摂取してしまうケースが多く見られます。そのため、砂糖の摂取量を無理なく減らすためには、まず自分の普段の食生活を振り返り、どのタイミングで砂糖を摂取しているかを把握することが重要です。

例えば、間食として食べているお菓子の量を普段より少し減らしたり、一度に食べる量を小分けにしたりする工夫を取り入れることも効果的です。また、普段の生活の中で無意識に摂取している糖分を抑えるために、日常的に食べているのど飴をシュガーフリーやノンシュガータイプのものに変更したり、コーヒーや紅茶に砂糖を入れる習慣がある場合は、入れる量を少しずつ減らして最終的には無糖の飲み物に置き換えるように試みるとよいでしょう。さらに、普段の飲料をジュースや清涼飲料水から、水や無糖のお茶などに切り替えることで、劇的に砂糖摂取量を減らすことが可能です。

ただし、「シュガーフリー」や「ノンシュガー」といった表示のある食品に対しても注意が必要です。これらの表示は100gあたりの糖分が0.5g未満であれば法律的に認められており、完全に砂糖や糖類がゼロというわけではありません。そのため、こうした製品も過信することなく適量を守り、摂り過ぎを防ぐよう心掛ける必要があります。

また、糖質制限を厳しく行いすぎると、逆にストレスを感じたりリバウンドが起きやすくなったりすることもあります。あくまでも適度な範囲内で少しずつ生活習慣を改善していくことが重要です。日常生活のなかで無理なく継続できる方法を見つけて、健康的な糖質の摂取量を維持していくことを目指しましょう。

脳や身体が糖質に依存する理由

私たちの身体は生命活動を維持するために、エネルギー源となる「グルコース(ブドウ糖)」という成分を必要としています。この仕組みは、人類が進化の過程で獲得した自然なもので、脳や身体の各器官が正常に機能するために不可欠なものです。

糖質を摂取すると、まず舌に存在する味蕾(みらい)の中にある味細胞がその甘みを感知します。味細胞は甘みを感じると、直ちに神経を介してその情報を脳へと伝達します。この際、脳内では「報酬系」と呼ばれる領域が活性化され、「ドーパミン」という神経伝達物質が放出されます。ドーパミンは快感や幸福感を生じさせる物質であり、私たちが「おいしい」と感じる感覚を作り出しています。そしてこのドーパミンが分泌されることで、脳はその食べ物をまた食べたいという欲求を覚えるようになります。

一般的に初めて食べる新しい食べ物に対してドーパミンが分泌される反応は最初の数回がピークで、その後徐々に反応は弱まっていくことが多いのですが、糖質摂取においては異なる現象が起こります。糖質の場合は摂取の度に継続してドーパミンが分泌されやすく、結果として「クセになる」、いわゆる依存的な状態を生み出すことが知られています。これは砂糖や甘味料を含む食品を頻繁に摂りたくなる原因の一つとされています。

また、糖質が人体に与える影響は脳だけに留まらず、腸にも及びます。糖質が腸に到達すると、腸壁に存在するセンサー細胞がその存在を感知します。その刺激によって腸は脳に向けて「エネルギーが入ってきた」という信号を送り、その結果、脳は身体に対してインスリンというホルモンの分泌を促す指示を出します。インスリンは、血液中のグルコースを細胞内に取り込み、エネルギーとして使用するか、使用されない余剰のグルコースを脂肪細胞に蓄積する働きを持っています。

ところが、このインスリンが血液中の糖分を急速に細胞に取り込ませてしまうと、逆に血液中のエネルギー源となるグルコース濃度が一時的に低下します。この状態を脳は「エネルギー不足」と認識し、再び空腹感を引き起こすことでさらに糖質を求める行動を促します。このような繰り返しが続くと、糖質を頻繁に摂取しやすい環境を作り、砂糖依存のリスクを高めることになります。

さらに、砂糖などの糖質をエネルギーとして身体が利用する際には、ビタミンB群という栄養素が欠かせません。特にビタミンB1、B2、B6などは糖質の代謝に直接関わっており、糖分の摂取が多くなるとこれらのビタミンが大量に消費されます。ビタミンB群が不足すると、エネルギーの産生効率が低下し、結果として倦怠感や疲労感を感じやすくなります。日常的に甘いものを摂取し過ぎると、身体が慢性的な疲労状態になりやすいことも報告されています。

このように糖質は身体に必要なエネルギー源である反面、摂取の仕方によっては脳や腸の働きを介して依存性を高めたり、栄養素の消耗によって疲労感を引き起こしたりすることがあります。

砂糖の代わりになるもの

人工甘味料

人工甘味料には、主にアセスルファムカリウム、アスパルテーム、スクラロースなどがあります。これらは化学的に合成された甘味料であり、砂糖と比べて非常に強い甘みを持っています。少量でも十分な甘味を感じられるため、摂取するカロリーを大幅に抑えることが可能です。そのため、カロリー制限を行っている方や糖尿病患者の糖質管理に広く使用されています。一方で、摂取量や長期的な影響についてはさまざまな議論があり、過度な摂取は避けることが推奨されています。

自然由来の甘味料

自然由来の甘味料には、サトウキビ由来の未精製糖、黒糖、オリゴ糖、フルクトース(果糖)などが含まれます。これらは植物や果物などの天然素材から抽出・精製されており、人工甘味料に比べて身体への負担が少ないと考えられています。特にオリゴ糖は消化されにくく、大腸まで届いて腸内細菌のエサとなり短鎖脂肪酸を生成するため、腸内環境を整える働きがあります。これは便秘改善や免疫力向上にも良い影響を与える可能性があるため、健康志向の人々に特に注目されています。

糖アルコール

糖アルコールの代表的な種類には、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マルチトールなどがあります。これらは天然の食品にも微量に含まれており、人工的に製造されることもあります。甘味の程度は砂糖とほぼ同じでありながらカロリーは少なく、血糖値の上昇も抑えられる特徴があります。特にキシリトールは虫歯菌が代謝できない甘味料であるため、虫歯予防に有効として、ガムやキャンディなどの食品に広く用いられています。ただし、大量摂取すると消化不良や下痢を引き起こす可能性もあるため注意が必要です。

砂糖代替品

砂糖の代替品としては、はちみつ、メープルシュガー、ステビアなどがよく知られています。これらは砂糖に近い使い方ができるため、料理や飲み物など幅広い用途に利用されています。はちみつは天然の抗菌作用や抗酸化作用を持ち、微量のビタミンやミネラルが含まれるため健康面でのメリットがあります。ただし、ボツリヌス菌のリスクがあるため、1歳未満の乳児には絶対に与えてはいけません。メープルシュガーも微量のミネラルを含み、独特の風味が好まれます。ステビアは南米原産の植物から抽出される天然の甘味料であり、血糖値に影響を与えにくいという利点があります。砂糖よりもはるかに甘く、カロリーゼロに近いため、ダイエットや糖尿病予防にも注目されています。

まとめ

砂糖は私たちの生活に密接に関わっており、適切な量であればエネルギー源として重要な役割を果たしますが、摂りすぎると健康への悪影響も懸念されます。

日頃の食事の中で無意識に摂取する砂糖の量を把握し、原材料や栄養成分表示を確認しながら適切な食品選びをすることが重要です。

砂糖と賢く付き合いながら、健康的な毎日を送りましょう。

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