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ストレスの種類と運動との関係性

現代社会において、ストレスは誰にとっても避けて通れないものです。

仕事や人間関係、家庭での責任、さらには情報過多の時代に生きる私たちは、知らず知らずのうちに多くのストレスを抱えています。

この記事ではストレスとの付き合い方や、ストレス解消法の一つである運動について解説していきます。

是非最後までご覧ください。

ストレスの種類

ストレスは、その発生源や影響の仕方によっていくつかの種類に分類されます。

「生活環境ストレス」は、人間関係のトラブルや職場環境など、日常生活で経験する出来事から受けるものであり、職場の人とのやり取りや家庭内の問題などが典型的な例です。

「外傷性ストレス」は、災害や社会的な事件、事故などの生命の危機や衝撃的な出来事によって引き起こされるストレスであり、その場面に直面した時だけでなく、その後も長期間にわたる心理的影響を及ぼすことがあります。

「心理的ストレス」は、困難な状況に対処しようとする努力や、「この先悪いことが起きるかもしれない」といった不安や否定的な予測が原因となって生じるもので、将来に対する漠然とした恐れが大きな要因となることも少なくありません。

これらのストレスを経験すると、人はまず、それが自分で対処可能な問題かどうかを無意識に判断します。もし、その状況が自分の能力を超えている、あるいは解決が難しいと感じた場合、ストレス反応が引き起こされます。この反応の仕方は個人によって大きく異なり、たとえば、ため息をついて一時的に気を紛らわせる程度で収まる場合もあれば、その場で解決したように見えても実は心の中に不安や緊張が残り続けることもあります。また、ストレスが長期的に持続すると、深刻な影響を及ぼすこともあり、不安が生活全体に影を落とすことがあります。

さらに、ストレス反応は心と体に様々な形で現れます。緊張感、気分の落ち込み、頭痛、腹痛、動悸、睡眠障害、過度の怒り、さらには食欲不振や拒食といった身体的な症状が現れることも多いです。これらの症状はストレスの程度や種類によって異なりますが、放置するとさらに悪化し、心身の健康に深刻な影響を及ぼす可能性があります。そのため、自分がどのようなストレスに直面しているのか、そしてその影響をどのように受け止め、対処するのかを理解することが、健康な生活を維持するためにとても重要です。

ストレスは身体に良い?悪い?

ストレスは、多くの人にとってさまざまな不調や異常を引き起こす要因として認識され、できることなら感じずに生活したいと思うのが一般的です。しかし、ストレスが必ずしも「悪いもの」であるとは言い切れないことが、研究によって明らかにされています。1998年にアメリカで行われた研究では、「ストレスは悪いものではない」とする報告が発表され、ストレスの捉え方が心身の健康に大きな影響を与える可能性が示唆されました。

この研究では、ストレスに対する考え方と死亡リスクの関係を調査しました。その結果、スタンフォード大学の研究によると、「強度のストレスがある」と答えた人の死亡リスクは、ストレスを感じていない人に比べて43%も高いことがわかりました。しかし、同じく「強度のストレスがある」と答えた人でも、「ストレスは身体にとって必ずしも悪いものではない」と捉えていた人は、死亡リスクが顕著に低かったのです。つまり、ストレスそのものよりも、それをどう捉えるかという考え方の違いが、健康への影響やリスクを大きく左右することが示されました。

否定的にストレスを捉える人ほど、ストレスによる悪影響を受けやすい傾向があります。これは、ストレスによる心身への影響が、主観的な感情や思考の枠組みを通じて増幅されるためです。一方で、ストレスを肯定的に捉え、「これは成長のチャンスだ」と思う人は、悪影響を受けにくく、むしろストレスを力に変えることができる可能性があります。これは、アスリートがプレッシャーを動機づけや成功へのエネルギーに変える方法と似ており、ストレスを「良いもの」と考え、味方につけることが健康的な人生を送るためのポイントの一つであると言えます。

ただし、すべてのストレスが良い影響をもたらすわけではありません。現実には、私たちが日常生活で遭遇する困難やストレスの中には、健康や生活に明確な害を及ぼすものもあります。これらの「有害なストレス」には特に注意が必要です。肉体的、経済的、社会的なダメージを伴うストレスは、ポジティブな視点だけでは解決できないことが多く、むしろ適切な対処やサポートが求められます。

たとえば、過剰な労働が続くと身体的な疲労や病気を引き起こす可能性が高まり、さらにその労働が不公平な低賃金であれば、経済的な負担が増加します。経済的なストレスが積み重なると、生活費のやりくりが難しくなり、それが社会的なダメージに繋がることもあります。このような状況では、ストレスが試練や成長の糧としてプラスに働くことは難しく、むしろ健康や生活の質を著しく損なうリスクが高まります。

また、こうした「実害を伴うストレス」は、ストレスそのものとは異なるものである点も重要です。ストレスを単に「試練」や「自己成長のための機会」と捉えるのではなく、どのようなストレスが健康や暮らしにとって害を及ぼしているのかを冷静に見極めることが必要です。そのためには、自分自身が抱えているストレスの性質や影響を正確に把握し、それに応じた適切な対処法を選ぶことが求められます。

ストレスは、考え方次第で私たちの味方にもなりますが、全てのストレスを肯定的に捉えれば良いというものではありません。健康を守るためには、良いストレスと悪いストレスを区別し、害を与えるストレスには適切な対策を講じることが重要です。バランスの取れた視点でストレスと向き合うことで、心身の健康を維持し、より良い日常を過ごすことができるでしょう。

ストレスと運動

運動で自律神経の安定

「ストレスをうまく利用して味方につける」という考え方は重要ですが、実際には、ストレスから逃れたいと思うことも少なくありません。そうした場合に有効な対策の一つとして「運動」が挙げられます。運動は身体の健康だけでなく、自律神経の安定を通じて心の健康にも良い影響をもたらすことが、さまざまな研究で明らかになっています。

その中でも注目すべきなのが、カナダで行われた心臓疾患を持つ人々を対象とした研究です。この研究では、ウォーキングや筋力トレーニングなどの運動を積極的に行うプログラムを6か月間実施しました。一見すると、心臓疾患を抱える人々に運動を奨励することは危険にも思えますが、参加者の多くは心疾患を患う以前に、仕事や子育てなどによる過剰なストレスを抱えていたという背景がありました。

心臓疾患を持つ人々は、健康な人々に比べて自律神経が過剰に興奮した状態にあることが多いです。自律神経の過剰な興奮状態は、ストレスが多くかかっていることを示しており、これが心臓や他の臓器に負担をかけ、さらなる健康問題を引き起こす可能性があります。しかし、この研究で運動プログラムを6か月間継続した結果、参加者の自律神経の状態に明らかな改善が見られました。運動前は大きく波打つような興奮状態を示していた自律神経の波形が、プログラム終了時には穏やかに変化していたのです。

研究者たちは、この結果について「運動は自律神経の過剰な興奮を抑え、ストレスが暴走するのを防ぐ役割を果たす」と指摘しています。自律神経が安定することで、ストレスの悪影響から心臓や脳などの重要な臓器を守ることができるのです。さらに興味深いことに、この研究では運動によって悪影響が生じたケースは一切報告されていませんでした。特に、高齢者や何らかの病気を抱える人々においては、運動がもたらすポジティブな影響がより顕著であることも確認されています。

運動が自律神経を安定させるメカニズムは、さまざまな要素が絡み合っています。運動を行うことで分泌されるエンドルフィンやセロトニンといった「幸せホルモン」は、気分を改善し、ストレスホルモンであるコルチゾールの分泌を抑える働きをします。また、適度な運動は睡眠の質を向上させるため、ストレスをより効率的に軽減することにもつながります。

一方で、すべての運動が効果的であるとは限りません。無理のないペースで継続できる運動を選ぶことが重要です。初心者にとっては、ウォーキングや軽いストレッチから始め、徐々に負荷を増やしていくのが理想的です。また、適切な運動プログラムは、体力や健康状態に応じて個別に設計されるべきであり、特に持病を持つ人は医師や専門家のアドバイスを受けることが推奨されます。

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運動は脳にも良い影響

運動が身体に与える良い影響は広く知られていますが、実は脳にも直接的かつ重要な変化をもたらすことが、近年の研究で明らかになっています。その一例として、マウスを対象とした実験で、運動が脳の「延髄」に与える影響について興味深い結果が報告されています。

延髄は、脳の最下部に位置し、脊髄とつながる部分です。この部位は生命維持に欠かせない機能を担い、呼吸や心拍数、血圧の調整など、自律神経の働きにおいて極めて重要な役割を果たしています。また、延髄の上部には「扁桃体」と呼ばれる脳の構造が存在します。扁桃体は、恐怖や不安、ストレスに関与する脳の部位であり、感情処理や危険の感知において中心的な役割を担います。

扁桃体と延髄、さらには延髄から脊髄へとつながる経路を通じて、扁桃体が感知した情報が自律神経に伝達されます。この経路を介して、恐怖や不安といった感情が身体全体に影響を与えるのです。たとえば、危険を察知した際に心拍数が上昇したり、呼吸が早くなったりするのは、扁桃体から延髄を経由して自律神経が刺激を受けた結果です。

この延髄には、情報伝達を担う神経細胞が数多く存在し、それぞれの細胞には「突起」と呼ばれる構造が無数に伸びています。これらの突起は、扁桃体や身体からの情報を受け取り、それを他の部位に伝える役割を持っています。興味深いのは、運動を行うことで、この突起の数に変化が見られるという点です。

運動をさせたマウスと運動をさせていないマウスを比較したところ、運動を行ったマウスの延髄において、神経細胞の突起が減少していることが確認されました。この減少には重要な意味があります。突起が多い状態では、延髄の神経細胞が扁桃体から受け取る情報が増え、それが過剰に自律神経へと伝達されることで、興奮状態が長引き、ストレスが増幅される可能性があります。一方、突起が減少すると、延髄が扁桃体からの情報を適度に調整し、過剰な興奮状態を抑えることができると考えられています。

運動による突起の減少は、脳の情報伝達システム全体を効率化し、ストレス反応を制御する働きを高める可能性があるのです。これにより、運動を行うことで、扁桃体から延髄、さらには自律神経へと伝わる過剰な情報の流れを減少させ、ストレスを感じにくくする効果が期待できます。特に、過剰なストレスが自律神経のバランスを崩し、心身に悪影響を与える状況において、運動が脳の働きを調整するツールとなる可能性があります。

さらに、この研究結果は、人間においても同様の効果が期待できることを示唆しています。運動を取り入れることで、脳の構造そのものが変化し、ストレスへの抵抗力が高まるだけでなく、精神的な安定感や幸福感の向上も見込まれます。これらの知見は、運動が身体だけでなく、脳と心にとっても重要な「治療法」として機能する可能性を示しており、ストレス社会を生きる現代人にとって非常に有益な情報と言えるでしょう。

散歩やストレッチでストレス発散

運動がストレス解消に効果的である理由は、脳の構造的な変化に加えて、運動中に分泌されるホルモンが大きく関わっています。特に、軽い散歩やストレッチといった負担の少ない運動でも、ストレス発散には十分な効果があることが研究から明らかになっています。これらの活動は、心身の緊張を和らげるだけでなく、脳内の神経物質のバランスを整え、感情をコントロールする力を高めてくれます。

たとえば、わずか10分程度の軽い散歩を行うだけで、感情を安定させる脳内物質が増加すると言われています。その中でも特に注目されるのが、セロトニンとドーパミンというホルモンです。セロトニンは、気持ちを落ち着かせる効果があり、不安やイライラといったネガティブな感情を和らげる役割を果たします。一方、ドーパミンは達成感や満足感を感じさせる物質で、やる気を引き出し、不安やストレスを軽減する効果が期待できます。これらのホルモンは、運動を行うことで分泌が促され、短時間でも心地よい気分を得られるため、運動は「心の薬」とも言えるでしょう。

また、ストレッチについても、ストレス解消に効果的であるという意見が多く見られます。特に、ゆったりとした動きで行うストレッチは、身体をリラックスさせるだけでなく、深い呼吸を取り入れることで心も整える効果が期待できます。深い呼吸は、副交感神経を活性化させる働きがあり、心拍数や血圧を下げることで身体を「休息モード」へと切り替えます。この状態はストレスを和らげるために理想的であり、心身のバランスを整える上で非常に重要です。

さらに、運動を楽しく行うことも、ストレス解消には大いに役立ちます。たとえば、好きな音楽を聴きながら散歩やストレッチを行うことで、運動そのものがリフレッシュの時間になります。また、パートナーや友人と一緒に身体を動かすことで、孤独感を軽減し、ポジティブな感情を高めることができます。これにより、ストレスの原因となっているものから意識をそらし、心を軽くすることができるのです。

散歩やストレッチは、特別な道具や広いスペースを必要とせず、手軽に日常生活に取り入れることができます。そのため、忙しい現代人にとって、このような軽い運動を通じたストレス解消は、健康を維持するための実践的で効果的な方法となります。散歩やストレッチを毎日のルーティンに組み込むことで、ストレスの蓄積を防ぎ、心身ともにリフレッシュする習慣をつけてみてはいかがでしょうか。

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まとめ

ストレスは捉え方によって私たちの身体に良い影響も悪い影響も与えます。

ストレスを肯定的に捉えることで身体への悪影響を受けづらくなります。

ただし、すべてのストレスが身体に良い影響を与えるわけではありません。

単に「ストレスは自己成長のため」と捉えるのではなく、良いストレスと悪いストレスを判断し、心身の健康に害を与えるストレスには適切な対処をしていくことが必要です。

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